prince ice worldの振付
毎年春頃からオープンするprince ice worldに5年ぶりに振付として参加してきました。
今年のテーマは『ミュージカル』、日替わりゲストでミュージカル俳優の方達が生歌で披露したり、音源も日本の名だたる方達が楽曲を歌い紡いでます。
全て日本語歌詞なので、素直に歌詞が響いてきます。
ミュージカルのファンタジーな所とスケートの幻想的な動きが素晴らしい化学反応を起こし、見た事無い別世界を演出されていました。
そしてミュージカルに踊りがどういう効果をもたらすのか理解できました。
踊りの良いところは非日常な幻想的な部分を表現できる事です。
セリフの感情の延長に歌があり、身体の感情の延長に踊りがあります。
ミュージカルだとこのような感じになります。
・役が感動した時に拍手をするけど、収まりきらなくて踊る。
・役が悔しくて壁を叩くけど、収まりきらなくて踊る。
・愛し合っている2人が、収まりきらなくて踊る。
etc…
ミュージカルにおける幻想的な収まりきらない部分をダンスで表現しますが、スケートだと動きが更に非現実的で良い意味で余白がありますのでより異世界に運んでくれます。
結果歌詞も入ってきやすく、そこに見ている人の想像力や思いを載せる事もできます。
今回のプリンスアイスワールド2023の演出の菅野こうめいさんの元、振付陣は広崎うらんさん、原田薫さん、と僕です。
5年ぶりに会う方と初めまして方々、プリンスメンバーは更に一新していて、僕が振り付けしていた時の中堅だったヒロカズ君と幸貴恵さんがまとめる側になっていました。
時間の流れとお二方の積み重ねてきたものを感じます。
僕の振付人生の中で1番初めの現場はプリンスアイスワールドです。
当時はスケートができなく、だからと言って振付も現場慣れしているとは言えない自分の思い出深い所です。
ちなみにどの様にして作品が出来上がるかと言うと。。
大きく分けて3工程かなと。。。
①床の上で19:00-23:00くらいで一曲振り付けます。
②0:00-1:00(ナンバーによっては2:00まで)リンクの上に行きスケートに変えていきます。
③ナンバーを頭から通して練習。
【一つのナンバーが出来上がるまでざっくり分けるとこの様な感じになります。】
①床の振付の時は僕が考えてきた構成と振付を元につけていき、所々でスケートのコーチである佐藤先生に伝えていき「ここは滑りたいです」「ここはジャンプをお願いします」のように僕ではやり方が分からない所の情報を共有して頂きます。
②では床の上でやっていた振付を氷の上でできるのか、、、の検証をしつつ、スケートをお願いしていた所を佐藤先生にリンクの上でスケーターの方達に付けてもらいます。
そこでできる事とできない事を選択したり、調整する時間になります。
③はダンスとスケートが合わさり完成したところで、頭から順にカウントで場所も確認しながら最後まで通しいきます。
その後はスケーターの方達が体で覚える為に何回か音で通し、それを佐藤先生と共に修正して演出のこうめいさんからOKを貰えたらその日は終了します。
休みがあるとはいえ、①〜③をスケーターの方達は毎日繰り返し、1ヶ月程で全てのナンバーを仕上げます。
スケーター、スタッフ総出の力の元多くの時間を費やしショーが出来上がります。
この費やした総力戦だからこその本番だと思います。
今年のテーマである【スケート】×【ミュージカル】は更なるエンターテイメントの可能性を見させてくれました!
関わる事ができとても嬉しい思いです。ツアー最終日までプリンスアイスワールドを応援してます^ ^
まだの方は是非共!!